クリスマス版シズク・思い出

クリスマス版シズクの思い出とボイス

思い出1

キャトラ

やっほ～シズク～♪

シズク

はい。

キャトラ

あいかわらずカタイわね～。

もっと、ゆる～くゆる～く。

シズク

これが私の性分です。

アイリス

イサミさんとは

ー緒ではないんですね。

シズク

はい。イサミは別の任に

ついております。

アイリス

鬼と戦っているんですよね……

お忙しいんですか……？

シズク

我ら＜鬼退治＞のー族が討つは、

＜悪しき鬼＞のみ。

とはいえ、

世には無数に存在します。

安息などありません。

キャトラ

そんなにつっぱってると

疲れちゃわない？

シズク

慣れておりますから。

キャトラ

あらそ……

キャトラ

ところで、そっちの……

……ドラゴン？　は、どうしたの？

シズク

イサミと私か、旅路の果てに

会った仲間です。名をシュゴウ。

キャトラ

ドラゴン？

シズク

種族を言うならそうです。

我らはシュゴウの封印を解き、

守護を得ました。

アイリス

守護を得た？

シズク

シュゴウは、竜と霊とが

合わさりし、世にも稀な存在。

私とイサミはシュゴウと契約し、

その力の恩恵を

受けているのです。

アイリス

力の恩恵……それは……？

シズク

それは――

！！

シズク

……うっひょ～♪

こんなふーに、

うひゃっへなっひゃっへも～……

シュゴウが大きく口を開け、
シズクの周囲に生まれた
ふにゃふにゃした空気を吸う！

キャトラ

そ、それは……

シズク

――ふっ。

そういうことです！

キャトラ

胸張ってまぁ……

思い出2

キャトラ

つまり、いままでは時間が経つと

ふにゃふにゃになってたシズクが、

弱点を克服したってこと？

シズク

とも言い切れませんね。

イサミの備える瓶の他に、

呪いに対抗する術がーつ増えた……

そういうことです。

イサミから離れても、

シュゴウからは離れられません。

キャトラ

なるほど、

不便は不便ってわけねぇ。

アイリス

呪いは、薄まりつつあるのでは……

シズク

軽くなりつつあるといえ、

微差にすぎません。

まったく、厄介ですよ……

キャトラ

そっか～。でも、

前よりはぜんぜんマシよね！

シズク

はい。

キャトラ

ところで、乗っちゃってるけど、

いいの？

シズク

はい？

キャトラ

シュゴウに。

えらいんじゃないの？

シズク

あぁ……

シュゴウは共闘を拒みません。

ならばと、新しい

闘い方をしているのです。

キャトラ

ふ～ん……そういうさ、乗る人？

他にもいると思うんだけど、

アンタはどういうくくりになるの？

シズク

冒険家ギルドには、

＜ドラゴンライダー＞で

申請を出しました。

空を飛ぶ生物に乗る者を

総称してそう呼ぶとのことで。

キャトラ

あっ、そういうのあるんだ。

シズク

当たり前です。

しっかり管理せねば、

冒険家は無法者の集まりに

なりますよ。

キャトラ

それは言いすぎじゃないかな～？

シズク

……みなさん。

冒険家ギルドヘの

報告書提出はお済みですか？

やっぱり！
知らなかったとは言わせませんよ！

キャトラ

知らないわよ、なんなのよ？

シズク

期間を区切って、

活動した内容を報告するんです！

それを受け、ギルドは
それぞれの冒険家に
依頼を斡旋するのですから！

非常に大切な義務です！
不備は許されませんよ！

キャトラ

ひ、ひええ～。

ヘレナ

それなら大丈夫よ。

アイリス

ヘレナさん？

ヘレナ

飛行島のみんなの分は、

私がとりまとめて

報告してるからね♪

キャトラ

あっ、そうだったんだ。

シズク

なるほど……でしたら私も、

以降その形態に従います。

お世話になります、ヘレナさん。

ヘレナ

ふふ、任せてちょうだい♪

キャトラ

ほっ……

思い出3

キャトラ

ねーシズク、クリスマスの予定は？

シズク

鬼の討伐です。

キャトラ

色気がないわねえ～。

シズク

不要です。

そういう道を歩んでさました。

キャトラ

でも、それがこのまま

ずーっと続くと

決まってるわけでもないでしょ？

シズク

それはその通りですね。

キャトラ

聞き分けいいわね。

シズク

大人ですから。

今後の人生設計も

一応気にはしてます。

アイリス

(大人が自分で

大人って言うかしら……？)

キャトラ

クリスマスってね、

大切なひとと

一緒に過ごすのがいいんだって。

シズク

それはクリスマスでなくとも

そうだと思うのですが。

キャトラ

でも、特にそうなんだって。

シズク

私としては、そういう日を

特別に設けてしまい、

普段がおきなりになる方が

問題だと思います。

キャトラ

そういうムズカシイこと

考える日じゃないの。

なにも考えず、

みんなでパーッと

はしゃげばいいんだって。

シズク

大切な人との過ごし方って、

はしゃぐ以外にも

あると思いますが。

キャトラ

もがーっ！　たから、
そういうのはいいんだってばー！

シズク

……面倒なのは自覚してます。

ですが、やるとしても

納得してからにしたいんです。

キャトラ

ムムム……じゃあ、わかったわ！

シズク

え？

キャトラ

アタシよりも、クリスマスの良さを
上手に説明してくれるひとを
呼んでくるからっ！

待ってなさいっ！

シズク

……だれのことでしょう？

アイリス

……さあ…

…？

シズク

あなたも相変わらず、寡黙ですね。

思い出4

キャトラ

シャオフーよっ！

シャオフー

ふぇっふぇっふぇ。

めりーくりすますじゃえー、

シズクちゃん。

キャトラ

シャオばあちゃんちがうよ、

それは当日にいうヤツだよ。

シャオフー

おうおう、タマはかしこいのぅ～。

シズク

……シャオフー様が、

クリスマスを教えて

くれるのですか？

シャオフー

ふぇー？

キャトラ

そうよっ！　こう見えて、
シャオぱあちゃんは
長生さなんだからっ！

知恵袋ってヤツなんだからっ！

シャオフー

ふくろかえ？

そうそう、お菓子を

持ってたんじゃ、あげるでなぁ～。

シズク

ありがとうございます。

シャオフー

それでな～、そもそも、

クリスマスちゅ～のんは～……

シズク

はい。

シャオフー

わしが、おぼえとるかぎりはな～。

シズク

はい。

シャオフー

めでたいもんなんじゃえ～。

キャトラ

ばあちゃんばあちゃん！

それくらい、シズクも

もう知ってるからっ！

シャオフー

ほえ～？

シズク

なるほど。お言葉、

しかと受け止めました。

シャオフー

ほえぇ～？

シズク

シャオフー様。外は冷えます。

さ、屋内へ案内しましょう。

シャオフー

おうおう、シズクちゃんは、

ほんにやさしい子じゃのう～。

…………
………

キャトラ

シャオばあちゃん帰っちゃった……

アタシの狙いが

外れちゃったわよぅ……

シズク

いえ。

大変重みのある言葉を

いたださました。

キャトラ

あれでっ！？

シズク

はい。あの説得力は、

私のような若輩者には

決して出せません。

キャトラ

……シズクってばもしかして、

年長者のことはものすごく

うやまうタイプ？

シズク

あ、気づきませんでした。

そうかもしれません。

＜鬼退治＞の一族の

代々の当主が女性だったことも

関係あるかもしれません。

キャトラ

ほほう、そうであったか。

効果があったんなら、

無駄でもなかったわね。

シズク

クリスマスはめでたいもんじゃ……

肝に銘じておきます。

思い出5

キャトラ

ディオニスよっ！

ディオニス

聖夜の理を説きに、

このディオニスが参った！

レンファ

よいさ～？

ディオニス

ぬうっ！？

キャトラ

レンファ！？

アイリス

……遅かったわねキャトラ……

キャトラ

まさか、シズク？

シズクがレンファを呼んだの？

フラン

この展開は

読めなかったでござるね。

キャトラ

フランまでっ！？
じゃあまさか、
シャオばあちゃんも……！

シズク

シヤオフー様は、

お体に養生頂いております。

ですので今宵は、

レンファ様とフラン様と、

共に楽しもうと思います。

二人とも、一緒に過ごしたい

大切な仲間ですし――

――クリスマスは、

めでたいですから！

キャトラ

むぐぐ……！

まちがっちゃいないけど、

もっとなんかこう……

ディオニス

……俺は、ピエロか……？

キャトラ

あっ！？　ごめんディオニス、
こんなつもりじゃなかったの、
ヘソ曲げないで！

ディオニス

――ふっ。

はっはっはっは！

構わんさ。

姫たちのために、

宴に必要な物を手配してこよう。

シズク

えっ？

ディオニス様に、そのような

お手間をかけさせるわけには……

ディオニス

構わない、と、言ったろ？

あとで使いの者に

運ばせよう。

それでは、姫様たち。

ごゆっくり――

キャトラ

なっ……！！
ディオニスのカブが
上がった気がするわ……！

シズク

お気遣い感謝いたします、

ディオニス様――

――では！　レンファ様、
フラン様！　ともに
クリスマスを楽しみましょう！

今日はくめでたい＞ですから！

レンファ

そういうことならウチにお任せ！

は～、

よいこらさっさ～よいさっさ～♪

フラン

ジュワイユーノエル♪

でござる～♪

――これは――

ディオニスを見習い、
光るだけ光って
去るのが良さそうだ――

思い出6

――これで役目は終わった。
大人しくこの場を――

シズク

ちょっろ～？　ろこいくさ～？

キャトラ

ありゃりや！？
シュゴウがいるのに、
シズクがふにゃっちゃった！

シズク

い～りゃない？

めでたいひなんらからぁ～♪

アイリス

う～ん……？

――シュゴウから、
『まあまあ』という
気配を感じる――

それなら、いいのだろう……

シズク

よ～ひ！　こんやはあさまで
さわぎまひょ～♪

レンファ

ウチも朝まで踊るわ！
長く踊れるやつを！

キャトラ

めでたいやつね！

レンファ

うん、そこそこね。

キャトラ

そこそこ！？

フラン

いいでござるな～。

セッシャ、夜は寝てしまうので

徹夜とかしたことないでござるよ。

キャトラ

そんな忍者がおるか。

フラン

ここにいるでござる～♪

アイリス

ふふふ……

しばらくして、
ディオニスからの
大量の荷物が届いた。

――三日三晩かかっても
食べつくせないほどの
料理に飲み物だ。

こうして、男は自分―人の
パーティーが始まった――

…………
………

――騒ぎ疲れて、
いつの間にか全員
眠っていたようだ――

少し、夜風にでも当たってこよう。

シズク

……あ。

目が覚めたのですか。

私も目が覚めてしまいまして。

どうして正気に戻ったか、ですか？

……ふふ……

シズクのかたわらには、
どこかで見たような
瓶が置かれている。

シズク

紛れていたのですよ。

贈り物の中に。

中々、憎たらしいことを

してくれますね……

月が良く見えます。

明日からはまた、

戦いの日々ですが――

――たまにはいいものですね。

クリスマスというのも――

ボイス

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