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ミレイユ・思い出

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思い出1


カティア

おほほほ
ごきげんいかがかしらァ~ん!


キャトラ

げげ、カティアじゃん……


アイリス

それから、えっと……ヨシュア君と、

ミレイユちゃん、だったかな?


ヨシュア

お久しぶりです、みなさん!


ミレイユ

その節はお世話になりました。


カティア

実は、ちょ~っとだけ

オネガイがあってねェ~。


キャトラ

……聞くだけ聞くわ。


カティア

そんな警戒しないでよォ~。

ちょっとこの子を預かって

欲しいだけだから!


アイリス

ミレイユちゃんをですか?


ヨシュア

僕とカティアさまは、しばらく

ここを離れないといけないので……


キャトラ

別にいいけど、それならミレイユも

連れてけばいいんじゃ……


カティア

おっほォ―――!
そろそろ出発の時間だわッ!
急ぐわよ、ヨシュア!!


ヨシュア

了解です! カティア様!!
みなさん、妹をお願いします!


アイリス

あ、いっちゃった……


キャトラ

まったく、なんなのよ、もう!


ミレイユ

す、すみません。

色々とご迷惑をおかけして……


キャトラ

あ、ごめんごめん。

ミレイユは気にしなくていいわよ。


アイリス

前はあまり話せなかったけど、

あらためてよろしくね、

ミレイユちゃん。


ミレイユ

はい、お世話になります!


キャトラ

んもう、カタいわよぉ~。

もっとクダけてもいいのよ~?


ミレイユ

いえ、そういうわけには!

こちらでご厄介になる身ですし。


アイリス

礼儀正しいのね、ミレイユちゃん。


ミレイユ

そうでしょうか?

特に意識してはいませんが……


キャトラ

ま、気楽にいきましょ、ミレイユ。

ここをウチだと思ってサ。


ミレイユ

はい、ありがとうございます。

お言葉に甘えさせていただきます。


キャトラ

それじゃあ、まずは飛行島を

案内してあげましょうかねぇ。


ミレイユ

そこまでしていただかなくても……

みなさんにはみなさんの用事が

あるでしょうし。


キャトラ

別に気にしなくていいわよ?


ミレイユ

あの、でしたら先に荷物を

整理したいので、お部屋に

連れてっていただけますか?


キャトラ

はいはい、了解よ。

主人公、

おねがいできる?


ミレイユ

ありがとうございます。

キャトラさん、アイリスさん、

それではまたのちほど。


アイリス

ミレイユちゃん、

とってもいい子だったね。


キャトラ

うーん、そうなんだけど、

なんか子供らしくないわよね。

ずっと遠慮がちだったし。


アイリス

初めての場所で緊張してるのよ。


キャトラ

なのかしらねぇ。


思い出2


ミレイユ

……カティアさま、お兄ちゃん、

二人だけで大丈夫かな……


キャトラ

やっほー、ミレイユ。

一人でなにしてるの?


ミレイユ

あ、みなさん。

ちょっとお兄ちゃんたちのことを

考えていました。


アイリス

心配しなくても大丈夫よ。

カティアさんもいるからね。


キャトラ

まったく、ミレイユを置いて

どっかいくなんて、カティア

何を考えてるんだか……


ミレイユ

それはたぶん、あたしのため

なんだと思います。


キャトラ

え、そうなの?


ミレイユ

あたしは、その……ワケあって

ずっとお兄ちゃんと

二人きりだったんです。


ミレイユ

最近はカティアさまも一緒だけど、

それまでは人目のつかない場所で

隠れるように暮らしてて……


ミレイユ

だから、お兄ちゃんたち以外の人と

話すのに慣れていないんです。


キャトラ

にしては割と普通に

しゃべってると思うけど?


ミレイユ

機械的だってカティアさまに

言われました。

とにかく愛想がない、と。


ミレイユ

だからカティアさまは、

いろんな人たちがいるこの島に

送り出したんだと思います。


キャトラ

ここで他人に慣れろってこと?

またえらく荒療治ねぇ。


アイリス

大丈夫?さみしくない?


ミレイユ

あたしも、お兄ちゃんに対して

過保護だったかもしれません。


ミレイユ

そういう意味でも、こうして

距離を置くことはお兄ちゃんの

ためになると思います。


アイリス

あ、いや、そうじゃなくてね……


ミレイユ

……あっ、すみません。

妹なのに、出過ぎたことを

言いました!


キャトラ

え、あ、うん……


ミレイユ

……あたし、イヤな子ですね。


アイリス

そんなことないよ、

ミレイユちゃん。


アイリスは、ミレイユを
そっと抱きしめた。


ミレイユ

ア、アイリスさん?


アイリス

今まで大変だったと思うけど、

ここでは無理しなくていいのよ。


ミレイユ

……ありがとうございます、

アイリスさん。


ミレイユ

せっかくカティアさまから

頂いた機会ですし、あたしなりに

努力してみようと思います。


キャトラ

それよりもさ、みんなで

遊んだり冒険したりして過ごすのも

いいんじゃない?


ミレイユ

そうですね。
あたしでよければ、
ぜひご一緒させてください!


アイリス

(ミレイユちゃん……)


思い出3


アイリス

うーん、よいしょっと……


キャトラ

アイリス、そんなに洗濯物抱えて

歩いたら危ないわよ?


アイリス

平気よ、このくらい……あっ!


キャトラ

あー、言わんこっちゃない!

大丈夫?


アイリス

いたたた……

ヒザ擦りむいちゃった……


ミレイユ

っ!アイリスさん、
じっとしていてください。


アイリス

え?


ミレイユがアイリスの怪我に
そっと手をふれると……


アイリス

!……傷が……消えた?


キャトラ

ミレイユ、今のって……!


ミレイユ

あたしが<神獣>の合成実験を

受けたことはご存知ですよね。


ミレイユ

そのとき合成されたのが、

<フェニックス>。

不死なる炎の神鳥です。


キャトラ

それじゃあ、さっきのは

フェニックスの力ってこと?


ミレイユ

はい。フェニックスは

癒しと炎を司る神獣ですから。


キャトラ

へぇ~、便利な力じゃない!

医者いらずってやつね。


ミレイユ

……いいことばかりじゃ

ありませんよ。


アイリス

それは……どういうこと?


ミレイユ

フェニックスはとても希少な

生き物で、その血には不老不死の

力があるという伝説もあります。


ミレイユ

だからフェニックスは、常に

魔物や狩人たちに狙われています。

……当然、あたしもです。


アイリス

っ! 前に、隠れるように

暮らしてたって、まさか……


ミレイユ

はい。フェニックスを狙う連中から

身を隠していたんです。


ミレイユ

あたしは、生きている限り、

ずっと命を狙われ続けます。

これは仕方のないことなんです。


アイリス

そんな……ミレイユちゃん……



キャトラ

うわぁ! な、なに、この音!?


ミレイユ

あ、これの音です。

カティアさまが持たせてくれた

通信機、<ルーンデバイス>です。


キャトラ

ツウシンキ?

るーんでばいす?


ミレイユ

えっと、簡単に言うと、

遠くにいる人と会話ができます。

――ちょっと待っててください。


ミレイユ

はい、ミレイユです。

カティアさま、お久しぶりです。

……はい、あたしは元気ですよ。


ミレイユ

……え? あ、はい。

すぐそばにいます。

少し待ってください。


ミレイユ

カティアさまが

みなさんとお話されたいそうです。


キャトラ

あ、うん……


カティア

おっほォ―――!!
おっひさしィ~!


キャトラ

うわ、ほんとに声が出た!


カティア

ミレイユの様子はどうかしら~?


キャトラ

え、えーっと……


ミレイユ

あたしは席を外していますね。

ごゆっくりどうぞ。


カティア

……相変わらずみたいね。

ミレイユは。


アイリス

カティアさん。

私たち、ミレイユちゃんと

もっと仲良くなりたいんです。


ヨシュア

そういうことなら、
僕にいい考えがありますよ!


カティア

ちょ、ヨシュア?


ヨシュア

きっとミレイユも喜ぶと思います。

実は、あいつ――


思い出4


ミレイユ

!!!
みなさん、これって……!


キャトラ

まだミレイユの歓迎会

してなかったからね。

好きなんでしょ、激辛料理。


ミレイユ

は、はい……

もしかして、お兄ちゃんから?


アイリス

ええ、ヨシュア君から

色々と教わって作ってみたの。


アイリス

(とは言ったけど……)


キャトラ

(これ、大丈夫なのよね……?)


ミレイユのために用意された料理。
そのすべてが、煮えたぎるような
>に染まっていた……


キャトラ

ア、アタシたちはもうちょっと

マイルドな方を食べるから、

そっちの赤いのは全部いいわよ。


ミレイユ

っ! ありがとうございます!
本当にありがとうございます!
大好物なんです、これ!


アイリス

それじゃあ、いただきましょう。


ミレイユ

はい、いただきます!

はむっ! もふもふ……


ミレイユ

…………


ミレイユ

か……


ミレイユ

辛ぁ―――い!!


ミレイユの口から炎が吹き出す!


キャトラ

ひゃあ!?
ほんとに火が出たわー!


ミレイユ

す、すみません。嬉しくて

ついフェニックスの力が……


アイリス

ふふ、喜んでもらえてよかったわ。


ミレイユ

…………


キャトラ

ん、どうかした、ミレイユ?


ミレイユ

いえ……こんな風に大勢で

食事するのは初めてで、

なんだか不思議な感覚です。


キャトラ

そうなの?

これくらい普通の家なら

当たり前だと思うけど。


ミレイユ

……両親は裕福な貴族でしたが、

家族愛には希薄な人たち

でしたから……


アイリス

…………


キャトラ

そっか……なら今は、

アタシたちがミレイユの家族ね!


ミレイユ

えっ?


キャトラ

いい子ちゃんなのもいいけどさ、

ここではもっと自由にしてて

いいのよ?


ミレイユ

で、でも、あたしは……


アイリス

焦らなくていいわ。

でも、私たちはミレイユちゃんと

もっと仲良くなりたいと思ってる。


アイリス

命を狙われたり、大変なこと

ばかりでつらかったと思うけど、

それだけは信じて欲しいの。


ミレイユ

……あたし、ずっとみなさんに

気を遣わせちゃってたんですね。


キャトラ

こらこら、まだ子供なんだから、

そんなの当たり前でしょ~?


ミレイユ

……そういえばそうでした。

ふふふ……


アイリス

ミレイユちゃん……


ミレイユ

今日はありがとうございます。

おかげで肩の力が抜けました。


ミレイユ

あたしもみなさんのこと信じます。

だから……あたしをみなさんの

仲間に入れてもらえませんか?


キャトラ

ようやく素直になったわねぇ。

ま、アタシたちは最初から

仲間のつもりだったけどね~。


アイリス

なにかあったら、

いつでも頼っていいからね。


ミレイユ

あの……でしたら、

みなさんにお願いがあるんです。


キャトラ

お、早速きたわねぇ。

なんでも言ってちょうだい。


ミレイユ

あたし、どうしても行きたい場所が

あるんです。……正確には、

あたしの中のフェニックスが。


思い出5


ミレイユにいざなわれ、
主人公たちは
とある遺跡へと来ていた。


ミレイユ

……ここです。

間違いありません。


キャトラ

前に、ここへ来たことがあったり?


ミレイユ

いえ、初めて来ました……

でも、なぜか『ここ』だっていう

確信があるんです。


キャトラ

それもフェニックスの影響

なのかしらね。


アイリス

ずいぶんと入り組んだ遺跡ね。

どっちへ行けばいいのかしら……


ミレイユ

……たぶん、こっちです。


キャトラ

おお、道までわかっちゃうの?


ミレイユ

なんとなく、ですが……

こっちに行かないといけない、

という感覚がするんです。


キャトラ

なるほどね。

なら案内は任せちゃうわね。


ミレイユ

はい、おまかせください!





ミレイユ

ここが一番奥みたいです。


アイリス

! あれは……祭壇?


キャトラ

ん、なんか書いてあるわね。


アイリス

この碑文は……

えーっと、なんて読むのかしら。


ミレイユ

『始原の炎より生まれし命の祖。

不滅なる魂を司る暁の化身』。


キャトラ

ミレイユ……?


ミレイユ

『流転せし神鳥の<ウィータ>。

かの者の真名と依代たる翼を、

清浄と安息の神域に封じる』。


ミレイユ

ウィータ……そう……

それがあなたの名前だったのね……


アイリス

やっぱりここは、フェニックスに

ゆかりのある場所だったのね。


ミレイユ

はい……でも、

それだけじゃないみたいです。


キャトラ

うん? どういうこと?


ミレイユ

心がざわめくんです。

あたしには、ここで<やらなければ
いけないことがある
>って。


アイリス

ミレイユちゃん、それって……



アイリス

そんな……

こんなところまで魔物が!?


キャトラ

まさか、狙いは……
みんな、ミレイユを守るわよ!


ミレイユ

っ! だめ……!


キャトラ

ミ、ミレイユ! 前に出すぎよ!


ミレイユ

ここには誰も侵させない……

何人たりとも触れさせない……!


ミレイユ

あたしが……ゼッタイニ……

マモって……ミ……セ……


ミレイユ

ううう……ああああアアア!!


ミレイユの背から生えた炎の翼が、
進入した魔物たちを焼き払う!


キャトラ

ミ、ミレイユ……?
一体どうしちゃったのよ!


ミレイユ

あアああァ―――ッ!!


ミレイユの身体から
ほとばしるように炎が燃え上がり、
彼女を包み込む――!


アイリス

ミレイユちゃん……まさか、

フェニックスが暴走して……!?


キャトラ

は、早く止めないと!

このままじゃミレイユが……!


思い出6



ミレイユ

うう! はぁ……はぁ……

すみません、助かりました……


キャトラ

グッジョブよ!

主人公!


アイリス

なにがあったの、ミレイユちゃん?


ミレイユ

……魔物たちが現れたとき、

急に『ここを守らなきゃ』って

強く思ったんです。


ミレイユ

その気持ちがどんどん

心の底からあふれてきて、

止められなくなって、それで……


アイリス

フェニックスが、

ミレイユちゃんに

何かを訴えかけてる?


ミレイユ

おそらくそうだと思います。

でも、それがなにかまでは……


キャトラ

……ん?

あれってなにかしら……?


ミレイユ

どうかしましたか、キャトラさん?


キャトラ

祭壇の奥……さっきの騒ぎで

岩が崩れ落ちたんだけど、

まだ奥があるみたいよ。


ミレイユ

隠し部屋、でしょうか?


アイリス

いってみましょう。


「主人公」たちが、
隠し部屋と思しき場所に
足を踏み入れると、そこには――


アイリス

これは……大きな鳥の巣みたいね。

それに……


キャトラ

卵……?


ミレイユ

あ……ああ……!


キャトラ

ミ、ミレイユ!?
どうしたのよ、急に泣き出して!


ミレイユ

……この卵を……見たら、

急に涙が……うう……

でも、ようやくわかりました……


ミレイユ

この卵は、フェニックスの――

ウィータの卵です……


キャトラ

フェニックスの卵……!

そっか、それじゃあ、

ここに来たのって……


ミレイユ

ウィータはとても賢い子で、

ほとんど暴走することなく、

あたしに力を貸してくれます。


ミレイユ

でも、ここに残された自分の

子供のことだけは、どうしても

心残りだったんでしょう。


アイリス

ミレイユちゃんに、

この卵のことを伝えたかったのね。


ミレイユは、卵をそっと胸に
抱きかかえた。


ミレイユ

うう……ひっく……


アイリス

大丈夫?


ミレイユ

……悲しいとかじゃないんです。

むしろ今は、すごく嬉しいって

気持ちが押さえられなくて……


アイリス

きっと、ウィータさんが、

ミレイユちゃんに

感謝してるんだと思うわ。


ミレイユ

……あたし、きっとこの子を

育ててみせます。


ミレイユ

それが、ウィータと……

あたしの望みだから……!



コメント (ミレイユ・思い出)
  • 総コメント数4
  • 最終投稿日時 2016/05/04 20:49
新着スレッド(白猫プロジェクトwiki【白猫攻略wiki】)
ゲーム情報
タイトル 白猫プロジェクト
対応OS
    • iOS
    • リリース日:2014/07/25
    • Android
    • リリース日:2014/07/13
カテゴリ
ゲーム概要 【[リコリス・リコイル]コラボ  4月12日より開催!】

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