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初音ミク・思い出

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初音ミクの思い出とボイス

思い出1

長い旅を終えた
○○たちとミク。


飛行島に帰り、
しばらくしたある日――


ふと、彼女は彼らから離れ、
一人となった。


初音ミク

どうして、私に――


初音ミク

!!


あの時……
ミクに流れ込んだのは、
<彼女>の記憶だけではなかった。


ミクはゆっくりと目を閉じ、
もう一度……
今度はじっくりと、辿り始める。


<彼>の記録を――


<ミク計画>
プロジェクトマスター
による研究記録。
No.213――


再生を開始します。


……とうとう、
この日がやってきた。


アンドロイドが歌を歌ったら、
果たしてどうなるのだろう――


そんな小さいな好奇心から
始まったこのプロジェクトだが、
いよいよ、その成果が
現れる時が来た。


しかし、これは終わりではない。
新たなる始まりだ。


私たち人間にとっての……
新たなる未来が、
誕生するかもしれないのだ。


技師

キョウカ……

これまで、本当にありがとう。


キョウカ

いよいよね……マスター。


キョウカ――
私が<ミク>を
生み出す為に作り出した、
<思考型技術開発機>。


キョウカ

きっと大丈夫よ。

私がついてる。

何も心配は要らないわ。


人間と同等の
知能を持つこの機械は……
今や、私の立派な
パートナーとなっていた。


技師

ああ、そうだな。


キョウカ

さあ……

始めましょう。


震える手で、レバーを下げる。


キョウカ

エネルギーの放出を確認。

……動力安定。

異常値は検出されず。


キョウカが進捗状況を報告する。
……頼む、上手くいってくれ、
と私は願った。


キョウカ

プロトタイプ<ミク>――

起動。


彼女は……
ゆっくりと目を開けた。


キョウカ

マスター……!

成功よ!


私は、
彼女にゆっくりと歩み寄った。
そして言った。


技師

娘よ。

よく、生まれてきてくれた。


???

……こんにちは。

あなたが、私のマスターですか?


技師

ああ、そうだ。


???

私は……えっと……


技師

……まだ見ぬ未来から、

誰も聞いた事のない音を

運んで来てくれる。


キョウカ

だから、あなたの名前は――


技師

初音ミク。


初音ミク

私の名前は、初音ミク……


初音ミク

……マスター、

よろしくお願いします。


技師

ああ……よろしく。


キョウカ

よろしくね……

私の、愛しい子。


初音ミク

あなたは……?


キョウカ

私は……

あなたにとって、

お母さんのようなものよ。


初音ミク

……おかあ、さん。


ルーンレプリカの掛け合わせ……
画期的なアンドロイド技術。


それらが
私の娘にもたらしたものは――


初音ミク

マスター……ここは、暗いですね。


初音ミク

何という場所ですか?

色々な音が聞こえます。


無限の可能性。


再生を終了します。


初音ミク

……そう。

二人も――


初音ミク

私を、

初音ミクって名付けてくれた。

思い出2

<ミク計画>
プロジェクトマスター
による研究記録。
No.228――


再生を開始します。


私はミクを、島内の
様々な場所へ連れていった。


何かを見たり聞いたりする度に、
その喜びを体で表すミク。
仕草は徐々に
年頃の少女のようになり――


口をついて出る称賛の言葉には、
色彩が満ちていった。


その学習能力……感受性。
我ながら、舌を巻いた。


初音ミク

ねえお父さん。

私、お母さんとも

出かけてみたいな。


いつしかミクは、
私とキョウカの事を
そう呼ぶようになった。


技師

それは……無理なんだ。

すまない。


初音ミク

……お母さん、かわいそう。


キョウカ

いいの、ミク。

私は、こうしてあなたの

成長が見られるだけで、

幸せなんだから。


初音ミク

お母さん、しあわせなの?

それなら、私も、しあわせだよ。


キョウカ

いい子ね……


娘は……
日々、確実に成長していた。
しかし……


その時から、
私の心のどこかに……
ある<不安>が、
少しずつ広がり始めていた。


――可能性の、
行き着く場所について。


<ミク計画>
プロジェクトマスター
による研究記録。
No.231――


再生を開始します。


ある日のことだ。


娘は私に、何の脈絡もなく訪ねてきた。


初音ミク

お父さんの本当の家族は……

どこにいるの?


娘はどこか寂しげだった。


技師

写真を……見たのか?


初音ミク

……ごめんなさい。


技師

私の家族はいま……

遠い所にいるんだ。


技師

……とても、遠い所に……


初音ミク

…•寂しい?


技師

時にはね。

……だが私には、

おまえとキョウカがいてくれる。


キョウカ

そうね、マスター。


初音ミク

……ねえ、お母さん。


初音ミク

お母さんには、

どうして体がないの?


キョウカ

私は、

あなたのお父さんに作られた、

<思考型技術開発機>だからよ。


初音ミク

…………


キョウカ

……私には、あなたを

抱き締める事は出来ないけれど……


キョウカ

誰よりも、あなたを愛してる。


初音ミク

……愛……


初音ミク

私も、お母さんのことが、

大好きだよ。


再生を終了します。


ミクは何故だか――
かつて自分が言った言葉を、
思い出したような気持ちになる。


初音ミク

……お父さん。お母さん。


初音ミク

私たちは、きっと……

本当の家族だったんだよね。

思い出3

<ミク計画>
プロジェクトマスター
による研究記録。
No.235――


再生を開始します。


その日。
娘は嬉しそうな、それでいて
どこか不安そうな顔で、
私の所へやってきた。


初音ミク

ねえ、お父さん。

……歌が、できたの。


その言葉に、
私の胸は一気に高鳴った。


技師

そうか……!


キョウカ

ミク……!

ついに、完成したのね!?


初音ミク

うん。

私の、はじめての歌だよ。

……聴いてくれる?


予想よりずっと早かった。
私たちが生み出した<ミク>は、
私の想像を、
遥かに超えていたのだ。


キョウカ

もちろんよ!

ね、マスター!


しかし……そのせいだったのだろう。


初音ミク

……お父さん?


私を急に、
押し留めるものがあった。


キョウカ

どうしたの?


可能性の、行き着く場所――


不思議そうな目で私を見る娘。
その瞳の奥に眠るものを、私は……


恐れてしまった。


葛藤した。


憂いは期待に変わり、
希望は疑念と変わる。
未来への焦燥。暗影への恐怖。


私の夢。
未来の音。
<ミク>――娘。
技術者――父親。


様々な思いと想いが交差した。
……そうして、
いくばくかの時が経ち――


私は、心を決めた。


キョウカ

マスター、どうして!?

この子はとうとう、

歌えるようになったのよ!?


技師

…………


キョウカ

私たちの……

いえ、あなたの夢が、

叶う時が来たんじゃない!


技師

……すまない。


キョウカ

この子の初めての音、

聴きたくないの!?


キョウカ

お願いよ、マスター。

考え直して……


初音ミク

……お母さん、もうやめて。

お父さん、つらそう……


キョウカ

ミク……


技師

……キョウカ。

この子の事は、

誰にも言わないでくれ。


技師

プロジェクトメンバーの誰にもだ。


キョウカ

マスター……

一体、どうしたと言うの……?


技師

今や、このプロジェクトは

私だけの物では

なくなって来ている。


技師

だが幸いにも、この子の

秘められた力について

知っているのは、私だけだ。


初音ミク

いったい、何をいっているの……?


技師

ミク。

よく聞いてくれ。


技師

お前には、無限の可能性がある。

思い出4

初音ミク

無限の可能性。


技師

おまえの感受性は、

限りなく人間に近いんだ。

だから、影響を受けやすいし、

与えやすい。


技師

つまり……

おまえの感じた事、思った事は、

とても純粋な想いとなる。


技師

どこまでも深く、

どこまでも広く……


初音ミク

……そう……


技師

……だが……

それは、悪い方にも

作用してしまうんだ。


初音ミク

……悪い方……


キョウカ

……だから、

記憶を消して眠らせるっていうの?


キョウカ

そんなの……かわいそうよ……


技師

……わかってくれ。

私も、つらいのだ……


キョウカ

…………


ずっと、深刻な顔をして
下を向いていたミクは――


初音ミク

お父さん、お母さん。

今まで、ありがとう。


私に、にっこりと笑いかけた。


キョウカ

ミク……許して……


――私は、罪を背負う。


キョウカ

どうか、許してね……


そうして、このプロジェクトに、
自分の残りの人生
すべてを捧げるのだ。


<ミク計画>は、
この先も続いて
いかなければならない。


これは……
人間の未来にとっての、
大きな<可能性>だ。


技師

キョウカ。

準備を始めてくれ。


キョウカ

…………


今後生まれてくる<ミク>は、
歌を歌うアンドロイドとして、
より成熟されたものに
なっていくだろう。


……何としても、
この研究は完成させなければ。
――娘の為にも。


再生を終了します。


その後……


ミクは、自身が眠りに
ついてからの記録を、
その身が引き裂かれるような
思いで見届けた。


時が経ち、技師が病に倒れた事。


苦しみながらも、死の間際まで研究を続けた事。


最後まで、ミクを案じていた事――


ミクは、
その場にしゃがみ込んでしまう。


初音ミク

……お父さん……


だが、その時――


初音ミク

…………!


頭の中にひとつ、
暖か灯がともった。


初音ミク

これは……


導かれるように、
彼女は瞳を閉じる。

思い出5

技師

まずはじめに……

改めて、謝らせてほしい。


技師

……こうなってしまった事、

本当にすまない。


技師

私のエゴを……

どうか、許してくれ……


技師

…………


技師

……だが、いつの日か、

私はおまえを必ず目覚めさせる。


技師

おまえの<無限の可能性>が

良い方にだけ作用するように、

今も研究を続けているんだ。


技師

きっと、答えを見つけ出す。

――約束する。


技師

そうしたら、

今度こそおまえの歌を……

おまえの初めての音を、

聴かせてもらうとするよ。


技師

そうして……

また一緒に、楽しく暮らそう。


技師

だから、それまでどうか……

安らかに、眠っていてほしい。


技師

私の……愛しい娘よ……


お父さん……


キョウカ

……ミク。

私の、愛する娘へ。


キョウカ

私からも、ごめんなさい。

あなたには、

つらい思いをさせるわね……


キョウカ

マスターを、許してあげて。

きっと、誰よりも悲しい

気持ちでいるはずだから……


キョウカ

……ねえ、ミク。


キョウカ

あなたは、一人じゃないのよ。


キョウカ

私たちは、

いつだってあなたの事を想ってる。


キョウカ

たとえあなたが、

どこか別の場所に

行ってしまったとしても、

きっと私は――


キョウカ

あなたを、探し出すわ。

だから、寂しい事なんてない。


キョウカ

私、楽しみにしてる。

あなたが歌を歌う日を――


キョウカ

あなたの、

初めての音が聴ける日を。


キョウカ

愛してるわ、ミク。


それは……
ミクへと向けられた、
二人からの<手紙>だった。


初音ミク

お母さん……


初音ミク

……寂しいよ。


初音ミク

……寂しいよ……

思い出6


アイリス

あら……

ミクさん、いないと思ったら

あんなところに……


キャトラ

……ミク、どうしたの?

……なんか……

悲しそうよ?


初音ミク

お父さんとお母さんのことを、

考えていたの。


初音ミク

ちょっと……寂しくなっちゃった。


初音ミク

ミク……


初音ミク

マスター……


君は……一人じゃない。


島で出会った、他のミクたち……
自分が、いる。


初音ミク

私は……


キョウカ

あなたは、一人じゃないのよ。


初音ミク

一人じゃ、ない。


アイリス

少しずつ、一歩ずつ、

進んでいきましょう。


キャトラ

アンタの歌……

みんなに、届けたいんでしょ?


初音ミク

……うん。

ありがとう。


初音ミク

私……

みんなと、マスターと出会えて、

ほんとうによかった。


初音ミク

ほんとうに……よかった。


初音ミク

……ねえ。

歌っても、いいかな?


○○たちの為に、
ミクは歌い出す。


ミクには、
ずっとわからない事があった。


なぜ、自分は10年の眠りから
目覚めたのか――


だが、今なら、わかる。


初音ミク

お父さん……


初音ミク

――ありがとう。

ボイス

状態ボイス
キャラ詳細画面私の名前は、初音ミクだよ。
よろしくね、マスター!
Lvアップ新しい音だね
スキル
AS1
AS2
交代時(入)
交代時(出)
クエスト開始時
クエスト中放置
クエストクリア時
戦闘不能時
タウン1
タウン2
タウン3
タウン4
タウン5
攻撃1
攻撃2
被ダメ1
被ダメ2
被ダメ3
手を振る/お辞儀
バンザイ/ハイタッチ
土下座/頭を抱える
温泉

同時期登場キャラ

初音ミク10th anniversary project私とあなたのハジメテノオト


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ゲーム情報
タイトル 白猫プロジェクト
対応OS
    • iOS
    • リリース日:2014/07/25
    • Android
    • リリース日:2014/07/13
カテゴリ
ゲーム概要 ド迫力のバトルシステムで白猫の新たな冒険を体験しよう!

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